「レター教室」といっても世界のミシマが手取り足取り手紙の書き方を教えてくれるわけではなく。5人の登場人物がやりとりする手紙によって構成された小説です。
少し笑えてなんだかおしゃれ。「古風なラブ・レター」「肉体的な愛の申し込み」「同性への愛の告白」「悪男悪女の仲なおりの手紙」・・・。そして最後は三島由紀夫による「作者から読者への手紙」で締めくくられています。その中でぴしゃりとひとこと。
「手紙を書くときには、相手は全くこちらに関心がない、という前提で書きはじめなければいけません。これがいちばん大切なところです。」
うわー、耳が痛い!手紙を書くときは、どーしてもひとりよがりに、自分のいらん近況報告をだらだらだらと書き連ねてしまう私。このミシマの言葉を胸に、久しぶりにお友達に手紙を書いてみようかな、と思ったのでした。
三島由紀夫って暗いし重いし難しいしー・・・って思ってる方にもおすすめの1冊。かろやかに読破できますよ!
06/03/01
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